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#2 給料を下げざるをえない理由!


Tさん:では、この下げ幅だといいとかダメとかいうことではなく、給料を下げるにあたって、きちんと理屈が通っているかどうかということなんですね。

岩沢:そうです。

御社の人事制度は今どのような形で運用しているのですか?

Tさん:半期ごとに目標を設定して、その達成度合いに応じて給与の改定を行っています。

評価基準が明確になっているわけではないのですが、おおまかにどのレベルの仕事を任せられるようになったかで改定額を決めています。

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岩沢:なるほど。では、大体このくらいの仕事ができるのであれば、他の社員との比較感で、いくらからいくらという取り決めはあるのですね。

Tさん:はい、あります。

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岩沢:であれば、その部分をきちんと理論武装していれば大丈夫そうですね。

ちなみに、Uさんの降給の理由はどういうものだったのですか?

Tさん:勤怠が悪く欠勤や遅刻が多かったこと、そのため仕事を任せることができなかったこと、それから会社に貢献しようという業務意欲がほとんど感じられないといったことでしょうか。

岩沢:そうなんですか。

Tさん:あと、周りの社員から、就業時間中に業務と関係のないウェブサイトをのぞいていたというクレームもあったみたいです。

岩沢:そうですか。結構問題社員だったんですね。

ちなみに、Uさんの改定後のグレードはどれくらいの想定なのですか?

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Tさん:新入社員と同等のグレードです。

岩沢:Uさんにも何年かの社会人経験はありますよね?

新入社員と一緒でいいのですか?

Tさん:いや、任せられる仕事があまりないのですが、そうも言っていられない
ので、何とか見つけて簡単な仕事を任せていたのですよ。

ところが、それすらもなかなかあがってこないですからね。

ハッキリ言って新入社員以下なのですが、これより下がないのでこのグレードにしたということなんです。

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岩沢:・・・そうですか。では、仕方がないかもしれませんね。

あとは伝え方でしょうか。

今回の給与改定の結果は、上司に伝えさせたとおっしゃっていましたよね?

Tさん:はい、そうです。

岩沢:上司からだけではなく、社長や人事担当のTさんも一緒に入って面談をして、きちんと伝えた方がいいのではないでしょうか?

今回の件にしても、Uさんの直属の上司が会社が言わんとするところをうまく伝えられているでしょうか?

Tさん:多少の食い違いはあるかもしれません。

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岩沢:御社はまだ若い社員が多く、管理職にしてもまだ学んでいくべきことが多いのではないかと思います。

少なくともしばらくは、Uさんだけでなく社員の方全員に対して、トップ主導で会社の考えを直接社員に伝えた方がよいのではないですか?

管理職が育ってきたら、徐々に委譲していけばいいわけですから。

Tさん:そうかもしれませんね。

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岩沢:やはり面談は大事ですよ。単に給与改定の結果を伝えるだけのものではないですから。

その社員の仕事ぶりを会社としてはどう考えているのかを伝えたうえで、次期に良いところを伸ばし悪いところを改善していくにはどうしたら良いのか作戦会議をしていく場ですからね。

最近会社と社員との間に距離が感じられるともおっしゃっていたではないですか?

この際にフェーストゥーフェースで腹を割って話をして、会社と社員のベクトル合わせをしてみてはいかがですか?

Tさん:わかりました。その方向で検討してみます。


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そう言ってTさんは帰っていきました。

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