社会保険労務士法人 HMパートナーズ
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給与に関する法規制
給与(賃金)は、労働者が生活を維持していくうえで必要不可欠なものであるため、様々な規制がかけられています。
賃金払いの5原則
1.通貨払いの原則
賃金は現金で支払わなければならず、小切手や現物で支払うことは労働協約で定めない限り違法となります。
2.直接払いの原則
賃金は直接本人に支払わなければならず、債権者などの代理人に支払うことは違法となります。ただし、妻や子など本人の支配下にある使者が本人名義で受領する場合には、支払っても構わないとされています。
3.全額払いの原則
賃金は全額を支払わなければなりません。税金や社会保険料など法令で定められているものは賃金から控除できますが、その他のものは労使協定で定めない限り賃金から控除できません。
4.毎月払いの原則
賃金は毎月1回以上支払わなければならない。例えば年俸で契約を結んでいたとしても、先払いでない限り毎月に分割して支払わなければなりません。
5.一定期日払いの原則
賃金は毎月1回以上の一定の期日に支払わなければなりません。月給であれば、25日払いとか末日払いといった期日でなければならず、「毎月第2金曜日」などとした場合は、一定期日ではなく認められません(週休で毎週金曜日払いであれば問題ありません。)。
男女同一賃金の原則
労働者が女性であることのみを理由として、賃金に差別を設けることは違法です。もちろん、仕事内容や資格、勤務形態、責任などの違いによる、合理的な理由があれば違法ではありません。
完全出来高払いの禁止
労働者に対して、出来高払制などの請負給によるによる賃金にすること自体は問題ないが、完全出来高払いとして保証給(固定給)を設けないことは、違法とされています。なお、保証給の割合は、賃金の概ね6割以上を占める必要があるとされています。
賃金減額の限度
制裁措置として減給を課す場合には、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えることはできません。また、減給の総額が一賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えることはできません。
最低賃金
一定の金額よりも低い賃金で労働者を雇うことは禁止されています。なお、最低賃金の額は都道府県ごとに定められています。
詳細は、こちらの厚生労働省のサイトをご参照ください。
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