社会保険労務士法人 HMパートナーズ
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#4 いきなりユニオンが仕掛けてきた!
さて翌日、Kさんから電話がかかってきました。
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岩沢:Kさん、こんにちは。どうですか?会場は確保できましたか?
Kさん:はい、会社近くの区民会館がとれました。それで、ユニオンのSさんに電話をしてみたのですが。。。とにかく早く話がしたいとおっしゃっていて。。。
岩沢:えっ?団体交渉の日取りを早めてほしいということですか?
Kさん:いいえ、団体交渉とは別に話をしたいとおっしゃっているんです。
岩沢:でもわれわれはきちんと団体交渉に応じるわけですし、それ以外にわざわざ会う必要はないんですよ?
Kさん:でも、あまりにしつこく言うので。。。
(Kさんは聡明な方です。団体交渉以外の場で話をすることの愚は理解しているはず。わかっていてそういうからには何かあるな。。。)
岩沢:Kさん、悔しいんですね。向こうは相当ひどい物の言い方をしているのでしょう?あることないこと言われるのが、言われるがまま何も言い返せないのが悔しいんですね。
Kさん:・・・はい、そうなんです。
岩沢:わかりました。まずは私たち2人で先方に会いましょう。いつがいいと言っているんですか?
Kさん:明々後日です。
岩沢:結構急ですね。わかりました。ただし、あくまで本番の話は団体交渉ですから、そちらがどうしても会いたいというから時間を作っただけで、今回は話を聞くだけ・・・という立場を貫きましょう。
Kさん:わかりました。お会いするのは会社じゃない方がいいですよね?
岩沢:もちろんです。正式な交渉ではないですから、場所はどこでも構いません。近くの喫茶店にでもしましょう。
Kさん:では会社の裏手にチェーン店の喫茶店がありますから、そこにしましょうか?
岩沢:そうしましょう。並行して先日お話しした流れで、団体交渉の準備をどんどん進めていってください。
Kさん:わかりました!
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私は「ユニオンは何だかずいぶん焦っているんだな。よし、まずは相手の出方を見てやろう。」と腹をくくりました。
あとで思い返してみれば、ユニオン側は一方的にA社側が悪く、交渉をせずとも簡単に決着がつくと思い込み、こちらを舐めていた節がありました。
その後、メールや電話でKさんとやり取りをしながら少しずつ材料を集めたり、事実の確認をしたりしつつ、われわれの主張をまとめていきます。
おおむね方向性は見えてきました。。。
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